今月の逸品
ただいま展示中の「今月の逸品」 2026年度速報展示
火の山に捧げる祈り
三原山 噴けば夜空の 星動く -山口誓子ー
「鏡」・「笄」・「鍔」
中世(鎌倉時代~室町時代頃 約800~600年前)
和泉浜B地点貝塚 大島町元町
今回の調査では、中世前半から近世にかけての遺構が確認された。
展示した銅合金製の「鍔」・「鏡」・「笄」は、いずれも厚く堆積した火山灰層から出土したもので、ほかにもサンゴ、亀の甲羅、銭貨、獣骨、島外産の貝など、祭祀に用いられたと考えられる品々が見つかっている。
調査地点の近くには、当センターの2018年企画展示「蒼海渡る人々」で、飛鳥時代の祭祀跡を紹介した和泉浜C地点遺跡も所在する。
海越しに富士山を臨み、背後に三原山が聳えるこの地は、「御神火」と称して畏れ敬われた火山の神に祈りを捧げる場であったのかもしれない。
鏡...鏡面隅に小孔が穿たれている。X線写真によって一度穿孔した孔を再び埋めていることがわかった。
笄...結った髪を留める装具で、後に刀装具としても重用されたが、出土例は稀である。
鍔...とても薄いつくりで、実用品としては使うことができない。表面には金メッキが施されている。

※今回の調査はまだ整理中のため、記載内容については今後変更になる可能性があります。









