今月の逸品
ただいま展示中の「今月の逸品」
先住者たちの残したもの
「先輩」のことも忘れてもらっちゃ困ります
a-c ナイフ型石器, d 尖頭器(先端部), e 石核, f・g 剥片(石刃)
石器
旧石器時代(約25,000~20,000年前)
多摩ニュータウンNo.57遺跡(多摩市落合)
今年の文化財ウィーク特別展示で紹介している多摩ニュータウンNo.57遺跡。
遺跡庭園「『縄文』の村」とあれば縄文時代にばかり注目があつまるのは仕方のないことかもしれないが、今回はさらに古い時代の話。これまで展示の機会こそ少なかったが、実はこの遺跡からは、旧石器時代の遺物集中箇所も見つかっている。そこで今回この「逸品」展示でお披露目とあいなった次第。
竪穴住居のようなきちんとした住居を作ることなく、狩りの獲物を求めて頻繁に移動していた旧石器人がどれだけNo.57遺跡の地に愛着を抱いていたかは知るよしもないが、少なくともこの地に足を踏み入れた先駆けであることは間違いない。遺跡庭園の縄文景観を楽しみつつ、さらにその先達たちにも思いを馳せてあげれば、もしかすると彼ら「先輩」たちも草葉の陰から喜んでいるかもしれない。
次回の更新予定
次回の更新は12月上旬頃を予定しています。









